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【新・関西笑談】大阪仲間ぐらし(5)元NHK解説委員 村田幸子さん(産経新聞)

 ■近居の秘訣はほどよい距離感 自立した友達とつながっていきたい。

 −−近居の試みはお金に余裕があるからできるという人がいると思いますが、お金があるからといってできるわけではない。自立した大人同士じゃないとダメでしょうね

 村田 そう思います。7人は古くからの知り合いだったわけではなく、話し合いの過程で徐々に親しくなり、信頼を増してきました。ほどよい距離感の保てる人たちばかり。出会えて幸せです。

 −−自立できる人の条件は何でしょう

 村田 バツイチあり、ずっとシングルあり、子供いる人あり、それぞれ歩んできた道はばらばらですけどね。私が自慢できることがあるとしたら、4度の手術をへて元気で働いてきたことね。生まれつき股(こ)関節に支障があって43歳で大手術をして半年間入院生活をしました。股関節はその後も悪くなって左右それぞれ再手術をしましたし、その間には大腸がんの手術もしました。

 −−ふつうならかなりへこたれるところですね

 村田 4度の手術体験で学んだのは、人には失われていくものがあるということ。どう頑張っても自分の力で乗り越えられない壁がある。あきらめなくてはいけないことがある。それを認める。高齢者になってつくづくわかるのは持っていたものがどんどん失われていく事実ですね。体力も経済力もときに家族も友達も。これを受け入れることが難しい。私はそれを40代で学んだから、いまとても楽ですね。

 −−考えてみたら友達は増やすことができるかもしれない

 村田 そうなの。以前、評論家の俵萌子さんが年取って親しい人がどんどん亡くなって寂しい、でも寂しがってもだめだから自分は新しい友達をつくるのだ、と話すのを聞いて目からウロコでした。ああ、新しい友達をつくればいいんだ。それには自己をメンテナンスをしないと人は寄ってきません。そうして人間関係をふくらませて今がある。

 −−ところで、女性で仲間ぐらしに関心をもつ人は多いと思いますが、男性同士でありますかね

 村田 男同士? ないんじゃない。無理でしょ。気位が高くて群れるのをいやがるし。それに生活能力がない。まかないつきならいいよ、という人はいるかもしれませんね。でもそれでは全然別のものになる。だれか一人ができてもだめなのね。ときにはカボチャを煮たから食べない?と声はかかるけど、いつも人に頼り切りでは成り立たない。

 −−世の中にはリタイア後の夫が頼り切りでうっとうしいという妻も多い。

 村田 最初の会をやっていたころ、「みんなと暮らしたいけどまだ夫が元気なのよ」と言った人もいますけど(笑)。でも、夫婦でいたわり合えるならそれはすてきでしょう。人はだれかとつながっていないと生きていけない。高齢者になったらとくに。ふつうなら家族や地域とつながるんでしょうけど、私にはそれがないから友達とつながりたい。

 −−個個セブン、今後どう発展させますか

 村田 これは私の個人的な考えですけど、せっかく場所があるのでもっと有効活用してサロンのほかに何か地域貢献できたらいいなと思います。あとはともかく個々人ができるだけ健康でいること。自分だけの問題じゃないですからね。病気にならないよう体を大事にしたいです。=おわり(聞き手 石野伸子)

 次回は国立民族学博物館教授の関雄二さんです。

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